PMTC・歯みがき指導
■PMTCってなに? 当院では患者さんに歯みがき指導をしていますが、時間が経つうちに、だんだんと自己流の磨き方に戻っていってしまいます。また、自己流でどんなに歯磨きをがんばっても、残念ながら完全にきれいにすることはできません。 歯垢や歯石はもちろん、自分ではなかなかとれない茶シブやヤニ、苦手なところの磨き残しをきれいにするのが、PMTCという歯と歯ぐきのクリーニングです。 むし歯菌や歯周病菌がすみついている歯垢は、表面がツルツルのところにはつきにくく、ザラザラしたところにくっつきます。細菌は目に見えないくらい小さいので、私たちが「充分きれいになったな」と感じる自己流の歯みがきをしても、細菌にとってはすみやすい場所がまだまだたくさん残っているのです。 こうした、歯の表面のザラザラや磨き残しの歯垢を特殊な専用の器械で取って、ツルツル、ピカピカにします。歯と歯ぐきの境目もきれいに洗い上げますから、歯周病菌が住みにくい環境になります。茶渋やタバコのヤニ、ワインの着色など、軽いものならある程度色が落ちることもあります。 ■3~6ヶ月に1回通うだけ! 歯科医院は、歯が痛くなってからむし歯治療を受けたり、歯がグラグラになってから歯周病の治療を受ける場所ではなく、むし歯にならないように、歯周病にならないように通う場所になってほしいと願っています。 きちんと予防すれば、一生自分の歯で過ごすことができます。 ちなみに、PMTCで痛みを感じる人はほとんどいません。 ■歯みがき指導 でも、ちゃんと歯みがきができていたら、むし歯にはほとんどなりません。 むし歯も歯周病も、原因となる細菌が口の中にすみついているから起こります。歯みがきの目的は、むし歯や歯周病の原因菌を落とすことです。(決して、歯磨き粉をたくさんつけて、口の中をアワアワにしてすっきりさせることが目的はありません!) むし歯の原因菌は空気を好みます。だから、歯の表面にくっつきます。ツルツルしたところにはくっつきにくいので、歯の表面のザラザラしたところや、むし歯治療をした詰め物やかぶせ物の段差のところ、歯と歯が重なっているところなどに固まってくっつきます。(これを歯垢=プラークと言います。) 一方、歯周病の原因菌は空気を嫌います。だから、空気の届きにくい歯と歯ぐきの境目に入り込んで、より空気の届かない奥へ奥へと入っていきます。 こういった習性をもつむし歯菌や歯周病菌のかたまり、歯垢を落とすのが歯みがきの目的ですから、歯ブラシの選び方や磨き方にもポイントがあります。 1.歯ブラシのヘッドの大きさ 2.歯ブラシの毛の硬さ 3.歯ブラシの握り方 4.鏡を見ながら磨く 当院では、定期検診のときに歯みがき指導をしています。 歯科医院で定期検診を受けて、自宅で正しい歯みがきができれば、むし歯や歯周病になる可能性がかなり低くなります。 |